ふぐはひれ酒がおいしい
寒い季節になると、いつも決まってふぐ料理を思い出す。安い料理ではないので、しょっちゅう行けるわけではないが、会社の忘年会もふぐコースにすることがある。
まず、最初にふぐ刺をいただく。もみじおろしとポン酢のたれに・・・あれは、一枚ずつ食べてはいけない。最低でも三枚を一度につかんで、ポン酢は、ほんの少しだけ付けて食べる。ドボっと付けると、何を食べてるのかわからなくなる。一枚ずつ食べると口に入れたときに寂しさだけがつのる。次に登場はふぐの鍋。予算に余裕があるときは、ふぐ身のから揚げか、炭火焼も注文する。白子があったらもう最高。鍋はもちろん雑炊で締める。何のダシよりもふぐのアラは上品なダシが出る。
酒はどうするかと言えば、ヒレ酒に決まってる。熱々の日本酒にふぐヒレを入れて、蓋をしてしばらく待つ。火を付けることもある。そうするとヒレの香りが酒に移り、実に美味である。何杯でも飲めるような気がする。
こんなことをする人はいないと思うけど、一度だけコンビニでおつまみ用に買った「えいヒレ」で代用したことがある。どうだったか。想像を絶するまずさだった。