名古屋名物味噌煮込みうどん

古屋名物って結構あって、それぞれが独自性を強調している。東京人から見ても決して関西ではないことがよくわかる。小倉トーストや、あんかけスパゲッティーをとりあげてもいいのだが、まずは味噌煮込みうどん。

れから初めて味噌煮込みうどんを食する方に申し上げておくのは、出てきたうどんは生煮えではないことを納得していただかなければならない。なんでここまで固くコシを出すのか。スープも煮詰まってしまった味噌汁ではない。なんでここまで濃い味なのか。ご飯が付いてくるがこれを断ってはいけない。最後に濃い味のスープとご飯とが実にうまくマッチングする。地元では小食の女性だって、ご飯を断わらない。

ゃんとした店ではヨダレ掛けみたいものを貸してくれる。これも使用した方がいいに決まっている。どうしてもうどんを持ち上げるときにその先っぽがピンと跳ねて、ワイシャツなどが味噌色になってしまうのだ。味噌煮込みうどんは、色々な緊張の中で食さなければならない。大阪のきつねうどんのような気楽な食べ物ではないのだ。

後はご飯なのだが、私はいつもドボンと味噌スープの中にご飯を突っ込んで、まるでおじやのようにして食べていたが、これだと味が濃すぎる。地元の人はうどんを食べるときに必ずご飯の上に置いてから口に運ぶ。少しづつご飯に味噌が染み込み、最後は丁度良い具合の味付けご飯となるのだ。関東の味噌汁ぶっかけご飯のイメージとはだいぶ違う。ご飯が泳ぐほど、味噌スープを使用してはいけない。

てはいけないことが多すぎて、いつも味噌煮込みうどんを食べ終えると、くたくたに疲れてしまう私ではある。