赤の他人

日、日本橋の交差点で懐かしい人に遭遇したのです。

 中年の上品な女性で。ニコニコしながら話しかけて。 

どちらともなく「ああ、こんにちは」「しばらくでした」 

「お元気でしたか?」

会わなくなって何年だろう。

よく会っていた頃から15年は経ったかな。

 

ころで、高校が一緒だったかな。いや違います。

大学ではないし。

最初の会社でもないし・・・・

もっと昔で中学校も関係ないし・・・・

 

人とも同時にはっと思い出しました。

その頃いつも同じ時刻の電車の同じドアで

なんなら同じつり革近辺で

通勤していた女性でした。

会話はしたことないし・・・・・

顔は良く見たので覚えていたけど・・・・

昔からの知り合いのような錯覚でした。

 

まり赤の他人だったのです。

気まずい雰囲気の中でも

「わっ本当は赤の他人でしたね」

「これからもお元気で過ごしてくださいね」

なんて言って別れました。

 

ょっと初恋の人に振られたような

感覚になりました。