平成24年度労働時間適正キャンペーンの実施について
厚生労働省では、平成24年11月1日から11月30日までの1ヶ月を「労働時間適正化キャンペーン」期間とし、長時間労働の抑制、長時間労働に起因する健康障害の防止、およびサービス残業による割増賃金の不払いに関する重点的な監督指導が所轄労働基準監督署において実施されます。
◆重点的に取り組まれる事項
1.時間外労働協定(36協定)の適正化などによる時間外・休日労働の削減 ・36協定は、時間外労働の延長の限度等に関する基準に適合したものとすること ・特別条項付き36協定により月45時間を超える時間外労働を行わせることが可能な場合でも、実際の時間外労働については月45時間以下とするよう努めること など |
2.長時間労働者への医師による面談指導など、労働者の健康管理に係る措置の徹底 ・産業医の選任や衛生委員会の設置など健康管理に関する体制を整備し、また、健康診断などを確実に実施すること ・長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に対し、医師による面接指導などを実施すること など |
3.労働時間の適正な把握の徹底 賃金不払い残業を起こさないよう、労働時間適正把握基準を遵守すること など |
重点的に取り組まれる事項に対しましては、企業・従業員・産業保健スタッフなどが一体となって、取り組むことが重要となります。具体的な取り組みとしては、現在締結している36協定にもとづき適正に時間外・休日労働が行われているかどうかの確認、衛生委員会における長時間労働および健康障害の実態ならびに時間外労働の抑制に関する調査審議、さらには適正な労働時間の管理を行うための施策・方法の検討などがあげられます。
≪参考≫ 平成23年度:割増賃金の不払いに対する是正指導状況(全国)
※割増賃金の不払いを是正指導された事案のうち、1企業で100万円以上の割増賃金が支払われた事案の取りまとめになります。
是正企業数 |
1,312企業 (前年度比74企業の減) |
支払われた割増賃金合計額 |
145億9,957万円(同22億7,599万円の増) |
対象労働者数 |
11万7,002人 (同1,771人の増) |
1企業・労働者1人あたり支払われた割増賃金の平均額 |
(1企業あたり)1,113万円 (労働者1人あたり) 12万円 |
割増賃金を1,000万円以上支払った企業数とその合計額 |
(企業数)117企業 (合計額)83億223万円 |
1企業での最高支払額 |
26億8,844万円(建設業) |
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