【労基法】労政審が厚労相へ「時間外労働の上限規制について」建議

平成29年6月5日、労働政策審議会は「時間外労働の上限規制について」厚生労働大臣に対して建議を行いました。

 

建議のポイントを「上限規制の基本的枠組み」「適用除外等の取扱い」「勤務間インターバル、健康確保措置」「新たな指針、その他」の4回に分けて掲載します。

初回は「上限規制の基本的枠組み」についてです。

 

1.上限規制の基本的枠組み

これまでの時間外限度基準告示を格上げし、罰則による強制力を持たせるとともに、臨時的な特別の事情がある場合として労使合意があったとしても上回ることができない上限を設定することが適当、とされました。

(1)上限原則 月45時間、かつ年360時間(1年単位変形労働時間制は月42時間、年320時間)が適当。かつ違反には罰則を課すことが適当。
(2)特例  臨時的な特別の事情がある場合、労使同意して労使協定を結ぶ場合においても上回ることができない時間外労働時間を年720時間とすることが適当かつ、年720時間以内において、最低限、上回ることのできない上限を以下の①~③とすることが適当
休日労働含み、2か月ないし6か月平均で80時間以内
休日労働含み、単月で100時間未満
③原則である月45時間(1年変形は月42時間)の時間外労働を上回る回数は、年6回までなお、月45時間の上限には休日労働を含まないことから、①②については、特例を活用しない月においても適用されることが適当
 (3)他協定事項 ・これまで36協定は、「1日」および「1日を超える一定の期間(1日を超え3カ月以内の期間及び1年間)」と定められていたが、今回、(1)の原則的上限を法定する趣旨を踏まえ、「1日」、「1ヶ月および1年間」に限ることが適当
・様式には1年間の上限を適用する起算点を明確化することが適当

 

詳細は、厚労省HP「労働政策審議会建議「時間外労働の上限規制等について」を公表します」をご覧ください。

 

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